動画でわかる障がい者福祉制度・サービス

障がい基礎年金重い障がいがあり、さまざまな支援を必要とする人に給付される「障がい基礎年金」とは

動画でわかる「障がい基礎年金」の概要

はじめにはじめに

障がい基礎年金とは、国民年金を納めている人が病気やケガにより障がいのある状態となった場合や、20歳までに障がいの状態となった人が受け取ることができる年金のことです。市町村の年金窓口で手続きをして認定されれば、等級に応じた年金を受け取ることができます。

障がい基礎年金の概要、対象、利用できる期間、利用までの流れ、よくある疑問について説明します。

01障がい基礎年金とは

国民年金は、20歳以上60歳未満の人が加入している年金のことで、「基礎年金」ともいいます。この国民年金を納めている人(会社員や公務員などを除く)や、国民年金に加入する前の20歳までに障がいのある状態になった人は、一定の要件を満たすことで障がい基礎年金を受け取ることができます。

障がい基礎年金は、自力では日常生活や就業が難しく、さまざまな支援を必要とする障がいの状態になっている人が対象の年金です。受けとることができる年金額は、認定された等級によって異なります。

障がい基礎年金の等級は、障がい者手帳の等級とは異なります。障がい基礎年金の等級は医師の意見書をもとに決定されます。また、障がい基礎年金の受給が認められれば国民年金の納付が全額免除となります。

障がい基礎年金の受給金額

障がい基礎年金の受給金額は、障がい等級が1級か2級かによって異なります。2021年4月分からの年金額は、以下となります。

  • 【1級】780,900円×1.25 (+子の加算)
    ……年額976,125円(月額81,343円) ※子の加算がない場合
  • 【2級】780,900円 (+子の加算)
    ……年額780,900円(月額65,075円) ※子の加算がない場合
  • 子の加算
    第1子、第2子 各224,700円
    第3子以降 各74,900円

※「子」とは、18歳になって最初の3月31日を経過していない子ども、または障がい者手帳の等級が1級または2級で20歳未満の人。

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02障がい基礎年金の受給対象となる人

障がい基礎年金の手続きをすることができる人は、以下のとおりです。

1. 国民年金に加入している人のうち、病気やケガがもとで一定以上の障がいが残ると判断された人

2. 20歳より前の病気やケガがもとで一定以上の障がいが残ると判断された人

3. 保険料の納付要件を満たしている人
 保険料の納付要件を満たす条件は、以下のとおりです。

・20歳以上ですでに国民年金に加入している場合は加入期間の3分の2以上の保険料を納めていること

・直近1年間で保険料の滞納期間がないこと

ただし、知的障がいや発達障がいの場合など、20歳より前に障がいのある状態になっている場合、保険料納付要件は関係ありません。

(日本年金機構の資料を元に作成)

03受給できる期間・年齢

障がい基礎年金の受給年齢は上限がなく、認定が有効である限り受け取ることができます。申請できるのは原則として20歳以上64歳未満までですが、65歳以上でも申請できる例外があるので、お住まいの地域の年金窓口に相談してみるといいでしょう。

知的障がいや発達障がいのある場合は20歳になる前から手続きが可能ですが、請求手続きが遅くなると年金の受け取りが遅くなります。障がい基礎年金の受給要件を満たしている場合は、早めに市町村の年金窓口で手続きをしましょう。

03どうすれば受給できるのか

障がい基礎年金を受給したい場合は、市町村の年金窓口や年金事務所で手続きができます。年金請求書に必要事項を記載し、添付書類と一緒に提出します。

申請に必要な書類の種類

添付書類は、主に以下の書類が必要になります。

  • 年金手帳(20歳以降に手続きする場合)
  • 生年月日が分かる住民票や戸籍謄本など
  • 医師の診断書
  • 受診状況等証明書(障がいの原因となった病気やけがの初診日が確認できる書類)
  • 病歴・就労状況等申立書(障がい状態を確認するための書類)
  • 金融機関の通帳またはキャッシュカードなど
  • 知的障がいや発達障がいのある人は、基本的に精神科の医師による診断書の提出が必要になります。できるだけ早く精神科のかかりつけ医を見つけて、診断書を書いてもらえるか相談してみましょう。

手続きに必要な書類は、障がいの原因が第三者にある場合など、申請する本人の状況によって求められる書類が異なります。市町村の年金窓口や年金事務所に問い合わせて必要な書類を確認し、添付書類の不足がないようにしましょう。

よくある疑問とその答えよくある疑問とその答え

  • question
  • 障がい者手帳を持っていれば、障がい基礎年金を受給することができるのですか?
  • question
  • 障がい者手帳を持っているからといって、障がい基礎年金が必ず受け取れるわけではありません。手帳を持っていない人でも受給しているケースもあるので、まずは自分が受給要件を満たしているか確認しましょう。
  • question
  • 障がい基礎年金を受給している間も、国民年金の保険料は支払うのですか?
  • question
  • 障がい基礎年金を受給している間は、国民年金の保険料支払いが免除されます。