動画でわかる障がい者福祉制度・サービス

習いごと・学習塾学校や家庭以外の場所で技術や知識を習得することができる「習いごと・学習塾」とは

動画でわかる「習いごと・学習塾」の概要

はじめにはじめに

「子どもに社会性を身につけてもらいたい」「子どもの可能性を伸ばしたい」「子どもに広い視野を持ってほしい」という場合に、習いごとや学習塾に通わせている家庭も多いと思います。習いごとには音楽やスポーツを中心としてさまざまな種類があり、学んだ知識は学校や普段の生活に生かすことができます。

習いごとや学習塾の概要、対象、利用できる期間、利用までの流れ、よくある疑問について紹介します。

01習いごと・学習塾とは

子どもの特技を伸ばし、興味のある分野について学ぶことができるのが、習いごとや学習塾です。近年では未就学児が習いごとをするケースも増えており、子どもを持つ親の多くが習いごとや学習塾に高い関心を寄せています。

子どもにいろいろな経験をさせたい場合には、習いごとや学習塾を検討してみるのがおすすめです。基本的に習いごとや学習塾は障がいの有無に関わらず、すべての子どもを対象としています。しかし、障がいのある子どもが参加できる習いごとや塾は少ないのが現状です。

習いごと・学習塾の例

習いごとには、さまざまな種類があります。学研教育総合研究所の習いごとに関する調査(2021年8月)では、「現在行っている習いごと」として、通信教育、英会話、音楽教室といった習いごとが上位にランクインしました。小学生の習いごとの中でも最も多かったのが、「水泳」。水泳の次に「学習塾」がランクインしました。学習塾は学校のように教室で行われる学習指導のことで、習いごとの1つです。

学習塾では小学生から高校生を対象に、補習や進学に関する指導などを行います。科目は主要5教科(国語・数学・理科・社会・英語)が中心ですが、苦手な教科など、1教科を選択して通うケースもあります。

いろいろな種類がある習いごとですが、子どもの興味のある分野や将来なりたい職業などの理由で選ばれることが多いようです。一方、学習塾の主な目的は受験対策ですが、学校の授業を補習したい、普段から勉強する習慣をつけたいという理由もあるようです。

障がいのある子どもが習いごと・学習塾に通うときのポイント

障がいのある子どもの場合には、必要な支援や障がいの特性を理解してくれる指導者がいると安心でしょう。障がいのある子ども向けのクラスの例は、以下のとおりです。

  • 1.知的・発達障がいのある子ども向けの余暇活動・グループ活動
    月に一回程度、自然の中で仲間と過ごす活動を提供する(公園でのゲーム大会、サマーキャンプ、ハイキング、料理など)
  • 2.知的・発達障がいのある子ども向けの水泳クラス
    障がいの特性や性格に合わせて、無理のない方法で水泳に関する指導を行う
  • 3.発達障がいのある子ども向けの生活力や社会技能を習得するクラス
    対人関係・生活管理・自己理解・集団参加行動に必要なスキルの習得などを支援する
  • 4.一般の塾で発達障がいのある子どもを受け入れるケース
    あくまで一般向けの塾でも、少人数対応などで障がいのある子どもを受け入れているケースもある

02誰が利用できるのか

習いごとや学習塾は一般的なものですので、障がいの有無に関わらず、すべての子どもが対象となります。ただし、施設によっては「集団行動ができる」「付き添いがなくてもレッスンが受けられる」など、障がいのある子どもが参加するための要件を設けていることがあります。できるだけ利用に関する要件の確認やレッスン内容などについて相談するようにしましょう。

習いごとや学習塾に通う場合は、トラブルや事故を防ぐためにも、事前に障がいの特性や必要な配慮の内容などについて詳しく指導者側に伝えておくと良いでしょう。集団での指導が苦手な場合は、マンツーマンや少人数指導を優先させるなど、クラスの人数なども考慮しておくのがおすすめです。

医療的なケアが必要な場合や、安全性が確保できない場合は、習いごとや学習塾の利用を断られる可能性があります。ただし、今後は「障がい者差別解消法」に基づく「合理的配慮」の提供が義務化されるため、特定のケアが必要な場合はそのような配慮が受けられるかどうか、施設側へ相談してみるのがいいでしょう。

03利用できる期間・年齢

習いごとや学習塾は、基本的に年齢・期間などの制限はありません。ただし、対象としている年齢が決まっているケースもあるため、利用したいと考えている施設に確認するようにしましょう。

03どうすれば利用できるのか

習いごとや学習塾を始めるときは、利用を希望する施設に申込みし、体験利用などを経て入会するかを決めます。障がいのある子ども向けのクラスは少人数制で定員が決まっている場合が多いため、早めに申込みをするようにしましょう。

習いごとや塾は決められた曜日・時間に通うケースがほとんどですが、特に障がいのある子ども向けクラスは、開催する曜日や時間が細かく決まっていることが多いため、継続して通うことができるか、よく相談してから入会を検討しましょう。

よくある疑問とその答えよくある疑問とその答え

  • question
  • 障がいのある子どもが習いごとや学習塾に通う場合、費用はかかりますか?
  • question
  • 基本的に、習いごとや学習塾はすべて有料です。入会費や教材費、月謝などがかかるので、事前に料金については確認をしましょう。
  • question
  • 障がいのある子ども向けには、具体的にどのような対応がなされますか?
  • question
  • 障がいのある子ども向けのクラスがある塾や習いごとの施設では、マンツーマンによる個別授業、発言が聞き取りやすいように座席を指導者の前にする、内容が理解できたかこまめに確認する、といった合理的配慮が提供されているケースもあります。施設によって対応方法が異なりますので、事前に確認し、じっくりと検討するのがおすすめです。
関連記事