動画でわかる障がい者福祉制度・サービス

公民館等の生涯学習(青年学級)働いている若い世代の人(勤労青年)向けに学習機会を提供する公民館等の生涯学習(青年学級)とは

動画でわかる「公民館等の生涯学習(青年学級)」の概要

はじめにはじめに

勤労青年を対象に、生活に役立つ社会教育を受けられるよう、公民館などで生涯学習の一環として実施されているのが、「青年学級」です。基本的には、各市町村の生涯学習担当課や公民館などが運営していますが、「青年学級」という名称は地域によって異なります。

この記事では、青年学級の概要、参加対象、利用条件、利用するまでの流れ、よくある疑問やその答えについて紹介します。

01青年学級とは

青年学級とは、市町村の社会教育事業として行われる、勤労青年のための一般教養や職業、家事などについて学ぶ学級(クラス)のことです。市町村の公民館や学校、生涯学習センターなどといった場所で定期的に開催されています。

青年学級の歴史は古く、第二次世界大戦後に勤労青年教育を目的として、青年学級がスタートしました。1953年には青年学級振興法の成立によって法制化され、1999年に法が廃止されてからは各自治体が事業の一環として学級を開いています。

青年学級の種類

青年学級は主に中学校を卒業した15歳以上の青年を対象としており、音楽、スポーツ、演劇、調理など、分野ごとにコース(学級)を分けています。そのため、より自分の関心に近い活動を選ぶことができます。宿泊や遠方へのレクリエーションを取り入れ、学級の仲間と課外活動できる機会を設けている地域もあります。

青年学級の活動例

青年学級の中には、障がいのある人を対象とした学級や、障がいの有無に関係なく参加できる学級があります。以下に具体的な活動例を紹介します。

  • 町田市障がい者青年学級(東京都町田市)
    東京都町田市では、1974年より知的障がいのある人を中心に、音楽・スポーツ・演劇・創作活動などの青年学級を開講しています。現在は約160人の学級生が在籍し、「生きる力・働く力の獲得」という目的のもと、「公民館学級」「ひかり学級」「土曜学級」の3つの学級が開講しています。

    公民館で第1・第3の日曜日に活動している公民館学級、ひかり療育園で第1・第3の日曜日に活動しているひかり学級は、テーマ別に分かれて活動を行っており、音楽、劇・ミュージカル、生活、健康からだづくり、自然といったコースがあります。また、公民館で第2・第4土曜日に活動している土曜学級では、まずは班という集団を作り、何をするのか決めていく班活動が採用されています。

  • 練馬区 障がい者青年学級(東京都練馬区)
    東京都練馬区では、15歳以上の中度・重度の知的障がいのある人や肢体が不自由な人を対象に、区民センターや青少年館で青年学級を開催しています。陶芸・アート&クラフトといった創作活動を行う「あすなろ青年学級」、生活に必要な基礎学習やスポーツなどを行う「ともしび青年学級」、スポーツやハイキングなどのレクリエーション活動を行う「ひまわり青年学級」、毎月1回のクラブ活動(料理、学習、造形、表現、創作)や全体活動(スポーツ)を行う「日曜青年学級」の4学級があります。

  • 下谷青年学級(東京都台東区)
    東京都台東区の下谷青年学級は、1970年から柏葉中学校を主な活動場所として学級活動を行っています。知的障がいのある人を対象に、クラブ活動、教養・生活関連講座、調理実習、社会体験学習などを行い、学級生の自主性を尊重して可能な限り学級生が運営に参加できる体制を整えています。また、過去には台東区だけでなく、文京区・北区・荒川区といった他の区と合同でレクリエーションなども行っています。

02誰が利用できるのか

基本的には、お住まいの市町村が主宰する青年学級へ参加します。また、障がいのある人向けの学級では、知的障がい、肢体不自由、視覚障がいや聴覚障がいなど、それぞれの障がいの特性によってクラスが分かれているケースがほとんどです。

青年学級への参加に際し、読み書きの可否は特に求められません。ただ、障がいのある人が参加できる青年学級を開設していない市町村も多いので、まずは参加可能な青年学級があるかどうかを条件なども含めて確認しましょう。

03青年学級の利用の条件

青年学級は、15歳以上40歳未満を対象としていることが多く、これは「青年」の年齢を適用したものです。障がいの有無が利用条件となっていることはありませんが、学級の内容によっては、障がいがあると参加できないこともあります。また、青年学級には定員があるため、申込み期間内であっても、受講できるか確認するようにしましょう。

受講費については各自治体で異なりますが、無料で参加できる学級もあれば、教材費や交通費などは自己負担となっていたり、年会費を設けていたりするケースもあります。

03青年学級の利用方法

青年学級の情報については、市町村のホームページに記載されています。募集要項に記載されている内容に従って申込みましょう。専用の応募フォーム、メール、はがき、電話など、申込みの方法はさまざまです。年度ごとに再度入会の手続きが必要なケースもあります。

市町村によっては、ホームページに過去の活動の様子などが写真、動画、ブログなどで紹介されている場合があります。自分に合った雰囲気の学級かどうか、選ぶ際の参考にしてみましょう。

募集要項をチェックする際は、募集時期はいつか、障がいのある人の参加は可能か、1年間の活動計画はどのようになっているのかなどを確認してください。

よくある疑問とその答えよくある疑問とその答え

  • question
  • 年度途中でも青年学級に参加できますか?
  • question
  • 募集時期は学級によって異なります。年度始めの4月のみに募集する、随時募集するなど、学級によって募集時期が異なります。ホームページなどで確認するようにしましょう。
  • question
  • 年度途中で青年学級を退会できますか?
  • question
  • 多くの場合は年度途中であっても退会できますが、すでに年会費を払っている場合は返金されないケースがほとんどです。退会する際の返金システムについて、学級に参加する前に確認しておきましょう。