動画でわかる障がい者福祉制度・サービス

カルチャースクール文化教養活動や学びの機会を提供するため、さまざまな講座を開催している「カルチャースクール」とは

動画でわかる「カルチャースクール」の概要

はじめにはじめに

カルチャースクールにはさまざまな種類がありますが、ここでは「主に社会人を対象に多種多様な教養講座を提供する教室」の総称として用いることとします。カルチャースクールには企業が経営している全国展開型のものから、個人が主宰する地域密着型の小さなスクールなどがあります。

この記事では、カルチャースクールの概要、利用条件、利用できる期間、利用方法、よくある疑問について紹介します。

01カルチャースクールとは

「カルチャー」には、文化・教養といった意味があります。カルチャースクールとは、主に社会人を対象に文化・教養を身につけるための講座を開催するスクールのことです。そのため、文化教室と呼ばれることもあります。また、体力向上や健康保持を目指してエクササイズや競技スポーツを展開しているカルチャースクールもあり、その場合はカルチャー&スポーツスクールといった名称になっていることもあります。

多くの場合、初心者向け、中級者向け、上級者向けといったレベル別にクラスが分かれており、講座の内容も短歌、俳句、文章、手芸、工芸、音楽、絵画、カメラ、エクササイズ、スポーツ、外国語などと多岐にわたります。

そんなカルチャースクールでは、障がいのある人向けの講座を設けているケースや積極的に障がいのある人の受け入れを進めているケースも増えてきており、障がいのある人が新しいことにチャレンジするきっかけとして役立っています。

カルチャースクールの種類

カルチャースクールには、民間企業(新聞社、デパート、ショッピングセンターなど)が全国展開しているカルチャースクール、個人が主宰する小規模で地域密着型のカルチャースクールなどの種類があります。近年はオンラインによる通信スクールも増えているため、自宅にいながら受講することも可能です。また、都道府県や市町村が住民に向けて開催している講座もあり、市民講座、市民学校、市民大学など、それぞれに名称が異なるケースもあります。行政が展開するカルチャースクールについては、公民館等の生涯学習を参照してください。

カルチャースクールの活動例

  • 朝日カルチャーセンター
    朝日新聞社の文化活動として運営されているのが、朝日カルチャーセンターです。全国にセンターがあり、オンラインによる通信講座も充実しています。教養、語学、趣味、実益、健康など、講座の種類が豊富に揃っています。障がいのある人は必要書類(障がい者手帳など)を提示すると入会金が無料になります。

  • よみうりカルチャー
    読売・日本テレビ文化センターが運営するカルチャースクールが、よみうりカルチャーです。約1万の講座を関東の12拠点で展開しており、講座のリクエストをホームページから随時受け付けています。文化教養・外国語・茶道・音楽・スポーツ・料理・手芸などのほか、キャリアアップや実務といったビジネスに役立つ講座もあります。

    障がいのある人向けの講座としては、視覚障がいのある人のための録音図書制作を前提にした講座などを開催しています。

  • 東京都教育委員会 視覚・聴覚障がい者教養講座
    東京都教育委員会が、視覚・聴覚障がいのある人向けの社会教養講座を開催しています。障がいの有無に関係なく、無料で講座を受けることができます。講座によってはオンライン形式にも対応しています。

    視覚障がいのある人向けには、伴走者と話をしながらウォーキング、ハンドベルやトーンチャイムを使った演奏(音楽鑑賞や曲の構造についての解説などを含む)。聴覚障がいのある人向けには手話を使った言葉・文章の作り方・文法等についての学習、障がいのない人と一緒にコミュニケーションの方法や社会参加についての学習といった講座が開かれています。

02誰が利用できるのか

カルチャースクールは基本的に誰でも受講できますが、読み書きに不安がある、ゆっくりと説明して欲しいといった個別の配慮が必要な場合には、事前に募集要項に記載されている問い合わせ先へ相談すると良いでしょう。年齢による制限を設けていない講座が多く、基本的に何歳でも申込みが可能です。

障がいのある人の参加が可能な講座は、障がい者手帳など、各カルチャースクールが指定する必要書類を求められることがあります。

03カルチャースクールを利用できる期間

利用期間は講座ごとに異なり、1年でカリキュラムが終了するものや、1年ごとに更新して継続するもの、1回ごとに申込む単発の講座などがあります。年間計画をあらかじめ提示している講座がほとんどですので、ホームページ等で講座の期間について前もって確認するようにしましょう。

カルチャースクールの利用料

カルチャースクールの多くが有料講座になります。講座によって利用料は異なりますが、基本的に3,000〜5,000円の入会金と、講座ごとの受講料を設けています。カルチャースクールによっては月謝(月額制)の場合もありますが、個人の習いごとと比べると、入会金や月謝(月会費)は安いことが多いようです。

03カルチャースクールの利用方法

カルチャースクールではさまざまな種類の講座を開催しています。まずは、利用を考えているスクールへ電話したりインターネットなどで検索したりして、自分の興味がある講座を開催しているか確認することからスタートしましょう。

参加したい講座が決まったら、入会申込み、受講申込みの順に手続きを行います。ホームページからメールフォームなどで手続きができるスクールもあれば、窓口に訪問して手続きするスクールもあります。

講座は個人の都合で授業日を変えてもらうことが難しいため、講座の日時や期間に合わせて無理なく通い続けられるかどうか、よく検討しましょう。また、個別の配慮が必要であれば確認をした上で手続きをしてください。

  • 講座には定員があることが多いため、申込み期間内であっても参加することが可能か事前に確認するようにしましょう。

よくある疑問とその答えよくある疑問とその答え

  • question
  • すでに開講している講座を途中から受講できますか?
  • question
  • 途中からでも入れるように設定しているカルチャースクールがほとんどです。ただし、募集定員に達していたり、カリキュラムの関係で入れなかったりすることがあります。また、途中からの参加でも受講料は満額で支払うケースもあるので、事前に問い合わせ窓口に確認しましょう。
  • question
  • カルチャースクールに障がいのある人向けの割引はありますか?
  • question
  • 法制度上の割引制度はありません。ただし、市町村が主催する「市民講座」などでは受講料を割引としているケースもあります。また、民間のカルチャースクールでも、入会金無料など、独自の割引制度を設けているケースがあります。